間取りに和室を取り込む

・和室の魅力
和室を見かけるのは今では珍しいかもしれません。生活スタイルの変化やメンテナンスの必要がほとんどないことから、
フローリングの床であるいわゆる洋室が今ではすっかり主流となっています。
それにより、畳のある和の空間は一時期「時代遅れの部屋」として、取り入れる住宅が減少していました。
しかし、近年では和の魅力がつまった空間が見直され、再び住まいに取り入れようという流れが加速しています。
畳が持つ味わいは、洋式の部屋にはありません。
また夏は涼しく・冬は温かく過ごせるのも、和室の魅力です。
「和室を間取りに取り込みたい」と考えるのは、当然と言えるでしょう。

木材がふんだんに使われる和室ですが、その木材には空気中の湿気を吸収したり排出したりする機能があり、
自然に部屋の湿度の調湿を行ってくれます。他にも、和室に使われる畳や土壁なども同様の調湿機能を持っているので、
夏は湿気が多く、冬は空気が乾燥しがちな日本の気候に適した造りとなっている部屋です。
和室の床材となる畳ですが、その中には空気が多く含まれているので、他の床材と比べると比較的弾力性があり、
音を吸収してくれる防音効果も発揮してくれます。

・和室の意外なデメリット
しかし実際に和室を取り入れるとなると、片付けなければならない課題は山積みです。
洋式の部屋と比べると掃除はかなり大変で、小さい子供がいれば障子やふすまを痛めてしまう恐れがあります。

・和室コーナーを作ろう
そこでおすすめしたいのが、「和室」ではなく「和室コーナー」です。
リビングやダイニングの一角に畳を敷いて、和室コーナーを作るのです。
和室コーナーに障子やふすまを設置すれば、「簡易和室」の完成です。
和室コーナーを小上がりに作っておけば、畳に座っていても目線の高さは同じになり、窮屈な思いはしません。
時代がどんなに進んでも、和室は日本人の癒やしとして重宝されています。
和の魅力が凝縮された和室は、どこか我々に懐かしさを感じさせてくれて、そこにいるだけで落ち着けるような癒し効果があります。